紅の豚の名台詞は「飛ばない豚はただの豚だ」ですよね?しかし!気になるのは・・なぜ主人公であるポルコ(マルコ)は豚になったのか?ということです。
ポルコ自身がどこか豚でいることを蔑んでいるようにも感じます。ということは、豚でいることは自分を罰するためなのか?現実ではあり得ない、人間が豚になるということ・・では魔法をかけられたのか?
ポルコは豚でいることを望んでいるようにも思えるように感じますよね。その理由などを深掘りしつつ考察していきます。
ポルコ(マルコ)が豚になった理由とは?
ポルコが豚になった理由とは何なのか?ネットで囁かれていること、宮崎駿監督のインタビュー、考察などを交えて見ていきます。
ポルコが豚になったのは戦争による罪悪感から?
ポルコが豚になったのは、時代背景が関係しているのではと言われています。
「紅の豚」の時代設定は1929年頃のイタリアです。
ポルコは人間だった頃、イタリア空軍のエースでした。物語の中で戦友・元同僚のフェラーリンも話していますね。エースと言われているほどなので腕は良く、そして人柄も素晴らしかったのでしょう。
空軍をやめて、国に追われるような存在であるポルコをフェラーリンは心配しています。少佐という立場でありながらポルコを心配するフェラーリン、、素敵な友情ですよね。
そして、ポルコが人間でマルコ・パゴット大尉だった時。「大尉が嵐の海に降りて敵のパイロットを助けた」とフィオが話しているシーンがあります。
性格が良く仲間からも好かれていたポルコ。戦争では、ジーナの歴代の結婚相手でありポルコの親友たちが次々と亡くなってしまった。ポルコはジーナを愛していたし、ジーナの夫となった友人たちも愛していた。
敵をも救うポルコですから、戦争はもともと賛成ではなかった。そして、大切な人々を失い、大切な人を傷つける戦争に加担したこ自分自身が許せなかったのかなと考察できるのではないでしょうか?
ポルコが豚でいる理由がどうか悲しいものではありませんように。。と願いつつ考察の一つです。
ポルコが豚になったのには特に意味がない?
ポルコは何故豚なのか?「紅の豚」を、見た人は一度は思ったことがあるのでは?というフレーズではないでしょうか?
宮崎駿監督は何度もこの質問を受けたそうです。「紅の豚」は当初、機内用の30分の短編映画だったそうです!そして、鈴木敏夫プロヂューサーが「なぜ主人公はぶたなのか?」という趣旨の質問をした。宮崎駿監督は「すぐ原因と結果を明らかにしようとする!」と怒ったとか!
鈴木敏夫プロデューサーの疑問!よくぞ聞いてくれました!という感じですが、宮﨑駿監督はそれぞれで考えたりすることが面白い、考えてほしいと感じているのかもしれませんね。
また、宮﨑駿監督は「最後は人間に戻るのか?」という質問を多く聞かれたそうです。このというに対し以下のようにインタビューで答えているようです。
- 人間に戻ることがそれほど重要なのか?
- 人間に戻ることもあるかもしれないが、庭でジーナが出てきたら、また豚になって飛んでいくのではないか。宮﨑駿監督はそのほうが、(ポルコが)自分を許さないというほうが好き
参考文献;宮崎駿の雑想ノート・ジブリの教科書7 紅の豚
宮﨑駿監督はその後についてはっきりと明言はしていません。宮﨑駿監督の中にはその後の話があるかと思います。しかし!その後は、「紅の豚」を見た一人一人が違って良いと感じているのではないでしょうか?
ポルコのラストが人間にもどったかどうか?一人一人の考えの中にあると宮﨑駿監督が考えるように、ポルコが豚になったこともこれ!といった断定的・明確な理由はないのかな?とも感じますね。
ポルコが豚になったのは魔法にかかった?
ポルコはどのように豚になったのか・・どうやら魔法で豚に変わったようですね。
「紅の豚」が公開されて時のパンフレットには実はこのような記載がありました。
「迫り来る新たな戦争を前に再び国家の英雄になることを拒み、自分で自分に魔法をかけてブタになってしまいます。」
また、ジーナのセリフで「どうやったらあなたにかけられた魔法が解けるのかしらね。」というものがありました。
ということは、ポルコは自ら進んで豚になる魔法をかけた。しかし解き方はわからない。または、ポルコは人間に戻りたくないと思っていることが関係しているのではないでしょうか?
マルコ・パゴットという人間の頃の名前を、ポルコ・ロッソに変えた。ポルコ・ロッソはイタリア語で「赤い豚」という意味ですよね。豚さんには申し訳ないですが、誰かに「豚」と言われたらあまり良い気分がしないのではないでしょうか??
そんな意味の単語を自分の名前にした。何か嫌な過去があり、忘れないために?自分を許さないために?自分に豚になるという魔法をかけたのかもしれませんね。
紅の豚の世界では、ポルコは人気者のようでした。それは、根がとても素敵な良い人だからでしょう。見た目で人を判断する人もいますが、基本的には何をしているのか?その人がどのような人なのか?内面を見ている世界に感じました。
まとめ
「紅の豚」ポルコが何故豚なのか?考察などを交えながら見てきました。ポルコが’豚になったのは、魔法で自分でかけた。
ポルコが魔法を自分にかけた理由には時代背景が関係していそうです。また、ポルコの性格の良さもありそうです。
ポルコは本当に素敵な人だなと思います。また、豚になったポルコを受け入れている人々・世界も同様にとても素敵だな〜と心が温かくなりますね。
これからもスタジオジブリ・宮﨑駿監督の作品を楽しみたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。