アニメ版・時をかける少女のラストで、主人公・真琴が言った「やることが決まった」というセリフがあります。これはやりたいことができたということでしょう。しかし、真琴は詳細は語りませんでした。
物語の当初、筆者は大人気なく真琴にイライラしてしまいました・・苦笑。しかし、ラストになると真琴は成長したように感じます。(周りを巻き込みすぎではありましたが・・)考え方ももきっと成長している。そしてやりたいことが決まった。
ということで!真琴が言った「やることが決まった」=「やりたいこと」とはなんなのか?深掘りしつつ考察していきます。




真琴が言ったやることが決まった=やりたいことは何?
真琴が「やることが決まった」と言ったのは物語の本当のラストシーンでした。千昭が未来へ帰ってしまい、功介とその後輩たちと野球をやっているシーン。このセリフの時、全て悟ったような晴れやかな笑顔が印象的な真琴でした。
やることが決まった=やりたいこと、必ず成し遂げてみせることができた。というように筆者は感じました。真琴は、「やること」の明言はしていませんでした。このシーンの前は千昭が未来へと帰る時。
そこで真琴は千昭に言いました。
「あの絵、未来に帰ってみても、なくなったり、燃えたりしない。千昭の時代にも残っているように、なんとかしてみる。」
千昭が真琴たちの時代に来たのは、「あの絵」をみるためでした。しかし、偶然にも真琴がタイムリープの種?を使ってしまい千昭は見ることが叶わなかった。
だから、千昭が見たかったものを見せれるように、真琴が好きな千昭の願いが叶えるために、真琴は「あの絵を守ること」を決めたのではないでしょうか?
具体的には、魔女おばさんと同じ職業である絵の修復師なのか、美術館で働いていくことなのかなと思います。決して千昭を忘れることなく。魔女おばさんと同じですよね。誰かを思い時が流れていく。自分が心に決めたことに忠実に生きていけるのであれば、それは他人からどうみられようとも、とても素敵な生き方なのではないでしょうか?
少なくとも真琴には、魔女おばさんや功介のような理解者が近くにいるのでしょうから・・・。
真琴が成長した理由とは?
真琴の自分勝手さが目立つ物語の始まり
真琴は進路も決まっておらず、人の話もしっかりと聞かない、タイムリープも自分勝手に使いまくる。当初、良い印象からは遠い存在でした。
タイムリープを自分のために使い続けた結果、歪みが生じてきた。自分が受けるはずだった不運が他人に起こりそして、そこから負のループが生まれいく。
千昭が真琴に気持ちを伝えようとした時も、真琴は“自分が恥ずかしい”のか“今の関係が崩れるのが嫌”なのか・・タイムリープを繰り返しました。最後の貴重な一回の時も・・
相手の気持ちを尊重したり、考えることができなかったことで下記の悲劇へと繋がったのではないでしょうか?
- 功介の踏切事故
- 千昭が最後のタイムリープを使ってしまい未来へ帰れなくなる
- 千昭が真琴・功介の前からいなくなる
筆者はどことなく胸が苦しくなることがあった前半でした。
真琴の成長が感じられる物語後半
物語の後半。真琴はタイムリープが良い面ばかりでないことを感じていたのではないでしょうか。何度もタイムリープを繰り返し色々な人の人生を少しずつ変えてしまった真琴。自分に関係ない他人も、近い友人も。そこで学んだのは自分勝手な振る舞いを続けたらそのツケが回ってくる。ということなのではないでしょうか?
貴重な最後の一回を、千昭が電話で真琴への気持ちを伝えようとしのをやり直すために使ってしまいその結果、前章で描いた悲劇1、2、3が起きた。
真琴は全てを失ってから、千昭がいなくなり学校の屋上で号泣します。魔女おばさんの職場で彼女から、「真琴は功介とも千昭とも付き合わず、違う誰かと恋をすると思っていた」と言われ、自分もそう思っていた。昨日まで」という趣旨の答えを返します。そこで真琴は千昭が好きだと悟ったのではないでしょうか?
家に帰り、自分の腕に一回のタイムリープが復活し駆け出します。千昭を元の世界に返すために。大好きな彼を救うために。
この時のタイムリープをしている真琴の顔はどこか成長しているように感じました。今までの時とは違う彼女でした。
物語後半で真琴は千昭への思いを素直に受け入れ、ゆりにも伝えます。そして、千昭が見たかった「あの絵」を守り千昭が未来で見れるようにすることが真琴のすべきことになっていったのではないでしょうか?
まとめ
真琴のやりたいこととは、「千昭のために未来にあの絵を残すこと」=「美術館で絵の修復師になる、美術館で働く」ことなのではないでしょうか?
タイムリープ、時をかける少女から学んだことは、自分勝手にしているとそのツケがいつかくる。難しいことなのかもしれませんが、自分の本当の気持ちを大事にそして相手を思いやることも大切に生きていきたいですね。
簡単なことではないのでしょうが、そのように生きることを目標にするのも良いかもしれません。素敵な作品に出会えて嬉しいです。これからも「時を変える少女」を楽しんでいきたいです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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